気密・換気
隙間をできる限り埋める
発泡ウレタンで気密補強
気密を確保するために、構造の溝や断熱材の隙間を発泡ウレタンで埋めます。接着と断熱を併せ持った発泡ウレタンの性質は気密補強に大変優れています。松下孝建設では、発泡密度が高く、きめ細かい施工が可能な国産のウレタンフォームを使用しています。確かな気密性能を維持する重要な施工です。
断熱下部の気密補強 |
天井断熱の気密補強 |
気密性能を確保した上での換気システム
第3種換気システム
住宅先進国スウェーデンをはじめとする北欧諸国では、何十年もの時間をかけて換気システムの理想形を追求してきました。彼らが住宅の換気システムとして最後に選んだのはシンプルな第3種換気システムでした。それは、以下の3つの理由によります。
- ●ランニングコストの安さ
- モーター1台で全てをまかなうシンプル構造なので、非常に低いランニングコストで住宅全体の計画的な換気が可能です。
- ●メンテナンスの容易さ
- 本体はモーターファンが1つ入っているだけですので掃除も簡単。フィルターは壁の給気レジスター内なので、カンタンに取り外すことができ、メンテナンスが容易です。
- ●シンプルさゆえの空気の安全性
- 他の換気設備に比べて給気口・排気ダクト・ファンのメンテナンスですみます。また、長年の使用で換気システムから汚染空気が流れ出る要素がない安全なシステムです。
ダクト式の第3種換気装置は125φ、最低100φ以上の口径が有効
ダクト径が小さいと抵抗が大きくなりモーターの性能を充分に引き出すことが出来ません。直管3mに50m3/hの空気を通した場合、125φを50φに細くすると93倍以上の抵抗がかかります。100φの場合でも30倍です。直管の比較でこれ位ですが、実際の配管ではこの何倍もの長さになるので、圧力損失はさらに拡大する計算になります。松下孝建設の換気配管は125φ、最低100φを基本としています。
管内圧力損失の比較
下表は、それぞれ径の違う3mのダクトに、50m3/hの空気を流した時の比較です。わかりやすく50φと100φの場合を比較すると径の小さい50φは、径の大きい100φに対し「4分の1」の断面積なので、同じ量の空気が流れるには「4倍」の速度で空気を流さなければならず、結果として、「約32倍」の圧力損失(抵抗)がかかってしまいます。125φ戸の比較では93倍です。
管内圧損値が小さいほど、空気を流す負担も小さく電力も少なく済みます。
125φを基準として考えたときのダクト径の違いによる圧力損失(抵抗)の違い
配管名称 | 管内流量 | 管長さ | 管径 | 管断面積 | 管内流速 | 管内圧損値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
m3/h | m3/s | m | mm | m2 | m | m/s | mmH2O | |
125φ | 50.0 | 0.0139 | 3.0 | 125 | 0.125 | 0.0123 | 1.132 | 0.0492 |
100φ | 50.0 | 0.0139 | 3.0 | 100 | 0.100 | 0.0079 | 1.769 | 0.1503 |
75φ | 50.0 | 0.0139 | 3.0 | 75 | 0.075 | 0.0044 | 3.145 | 0.6332 |
50φ | 50.0 | 0.0139 | 3.0 | 50 | 0.050 | 0.0020 | 7.077 | 4.8082 |